布工房のこと

手織り布

ayurclothの服や肌着は、南インドケララ州の布工房で手織り手織り手染めしたオーガニックコットン生地です。
インドのNGO団体でもあるこの布工房は、南インドの機織り産業と文化と伝統的なアーユルヴェーダ染め技法を守ることを使命として1989年に設立されました。
ayurclothでは、この布工房から仕入れたカディコットン生地を、日本の縫製工場で製品化し、日常着や肌着を企画販売しています。
伝統的なアーユルヴェーダ染めでは、全く化学処理を施さない技法で生地を加工します。
昔ながらの手織りの伝統を守り続けるこの布工房の活動を、ayurlocthは支援し続けていきたいと思います。

現地NGOの理念

手織り布

南インドケララ州は、昔から手織り産業が盛んな地域で、30万人以上の機織り職人たちが活躍していました。
1980年代に中国から大量の安価な機械織りものが流入してからというもの、機織り職人の数は減少の一途を辿っています。
この状況を打開するため、1989年にケララ州の機織り文化を守るためのNGOが設立されました。
インド全域で、機織り職人の工賃は非常に低く、職人たちは搾取的な状況のもとで働いています。
現地NGOでは以下の4つの理念を掲げつつ、ケララ州の機織り産業の復興を目指しています。

①ケララ州の機織り職人に雇用の機会を与え、適正な賃金を支払うことで機 織り職人の生活水準を守る

②ケララ州の機織り文化と技術を守り、継承していく

③特に女性が搾取的な労働環境から自立し、債務のサイクルから脱すること を可能にするため、自立支援プログラムを機能させる

④綿花農家から適正価格で無農薬コットンを仕入れることで、インドの綿花農家の生活向上を目指す​

Self Help Group(SHG)とは

アーユルヴェーダ染め布工房

Self Help Group(SHG)とは、現地NGOが運営する機織り職人の自立を助けるための貯蓄を管理する信用機関です。貧困女性たちを助けるセーフティーネットとしての役割も果たします。
SHGでは、3年かけて機織り技術を教え、技術者を育てます。主に貧困層の女性を雇うことで、女性たちの自立を促す活動をしています。
彼女たちの多くは、DVやアルコール中毒の夫から逃れている女性、病気で働けない夫の代わりに働く女性、子連れの未亡人、離婚したシングルマザーたちです。
インドの農村部では、まだまだ女性の社会的地位が低く、特に夫のいない女性たちの自立は困難を極めます。
SHGは6人ずつの機織りグループからなり、毎月一定額を彼女達自身の工賃から集金し、集めたお金を管理しています。
グループで貯めたお金で翌月の機織りのための糸を仕入れます。
一人では自立が難しい女性達が、グループで機織りをすることで、自分たちの力で生きて行くことをサポートしています。
機織りだけでなく、縫製や刺繍のSHGもできました。
現在では、70以上の村に、750以上のSHGができるまでに成長しました。

機織り工房

SHGでは、機織り職人の自立をサポートしています。
職人たちの工賃や、貯金の管理、糸の仕入れや織り上げた布の在庫管理は、NGOの秘書が管理しています。
SHGのシステムのお蔭で、職人たちは雇い主に搾取されることなく、安心して機織りに集中することができています。

機織り職人たちの労働環境

布工房

現地NGOでは、機織り職人の労働条件に、明確な基準を設けています。
職人たちの労働時間はam9:00〜pm16:00まで。
間に1時間の昼休憩が入ります。
1日/6時間の機織りで、約10メートルの布を織ることができます。
毎週日曜日が休日で、1ヶ月/25日間勤務が基本。
職人たちは、過度な長時間労働を強いられることなく、NGOによって守られています。
健康に配慮された労働環境で、NGOに守られながら安心して働く職人たちを見て、非常に感銘を受けました。
SHGでは、本当の意味での自立支援がビジネスとして成り立っています。


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